専修(学部)について
専修への進学案内
農学部の森林科学にかかわる二つの専修の教育の大きな特徴は、実習・調査を通した現場(フィールド)での経験を重視し、学際的・多角的にアプローチしていく点にあります。仲間たちと一緒にフィールド・研究室で試行錯誤しながら、森・山村住民から謙虚に学ぼうとする意欲的な学生を待っています。
専修の教育目的
森林生物科学専修
森林生態系管理に関わる社会経済的、工学的、生物学的知見を基盤として、森林生態系を構成する植物や動物、微生物などの生理的・生態的特性や相互関係、環境修復等への活用についての教育と研究を行う。森林生態系がもたらす恵みを将来にわたって享受するための学術的・社会的要請に応える専門家として、研究者や、官公庁・企業等で幅広く活躍する人材を育成する。
森林環境資源科学専修
森林生態系管理に関わる社会経済的、工学的、生物学的知見を基盤として、森林の環境形成機能や森林環境の活用、森林資源の持続可能な利用およびそれらに関わる制度設計についての教育と研究を行う。森林生態系がもたらす恵みを将来にわたって享受するための学術的・社会的要請に応える専門家として、研究者や、官公庁・企業等で幅広く活躍する人材を育成する。
カリキュラム
教養学部2年生A1ターム以降の両専修の履修科目・カリキュラムは表に示す通りです。卒業までに総数76単位を取得する必要があり、教養学部2年生A1・A2タームで18単位以上(農学総合科目、農学基礎科目、農学リテラシー)、課程専門科目から24単位以上が必須単位です。
学部教育においてはまず森林・林業について幅広く学び、森林科学の全体像を理解するという点に主眼が置かれています。そのため全体像を学ぶにあたって、両専修で共通して必要と考えられる基本的な講義を課程専門科目として、またこれに対応した実験・実習を専修専門科目として、どちらも選択必修に設定している点が特徴です。
森林科学教育の最も大きな特徴は、行事予定でも示した各地の演習林やその他の森林での滞在実習が組み込まれている点にあるといえます。これによって講義の理解を深め、また教室では学べなかったことを修得することができます。
また両専修では、卒業論文が必修として組み込まれており、3年生の秋からは森林科学専攻の研究室を1つ選び、卒論指導を受けることになります。選択できる研究室は原則として所属する専修にかかわらず、興味に応じて選ぶことができます。
2年 A1 / A2
科目種別 | 科目名 | 必要単位 | |
---|---|---|---|
農学 総合科目 |
選択 |
人口と食糧
生態系の中の人類 土壌圏の科学 水の環境科学 環境と景観の生物学 生物の多様性と進化 環境と生物の情報科学 化合物の多様性と生理機能I 化合物の多様性と生理機能II バイオマス利用学概論 森林資源と木材利用 食の安全科学 放射線環境学 |
16以上22まで (うち農学総合科目 4以上、農学基礎 科目は選択必修2を 含む6以上) |
農学 基礎科目 |
選択 必修 |
動物生態学
植物生態学
森林環境科学汎論
|
|
選択 |
基礎有機化学
基礎分析化学 基礎微生物学 分子生物学 基礎生物化学 生物統計学 植物生理学 細胞生物学 遺伝学 植物分類・形態学 昆虫学 動物分類学 木質構造科学概論 流れ学 情報工学 基礎高分子化学 基礎物理化学 農業資源経済学汎論 農業史概論 ミクロ経済学 動物生理学 応用動物科学概論 集団遺伝学 |
||
農学 共通科目 |
必修 | 農学リテラシー | 必修2を含む3以上 |
選択 必修 |
環境倫理 |
3年/4年
科目種別 | 科目名 | 必要単位 | ||
---|---|---|---|---|
農学 共通科目 |
選択 必修 |
生命倫理
技術倫理
|
必修2を含む3以上 |
|
課程 専門科目 |
選択 必修 |
森林経理学
造林学 森林政策学 生物環境物理学 森林利用学 森林植物学 森林動物学 森林風景計画学 |
12以上 |
|
選択 |
森林土壌学
森林遺伝育種学 森林生態学 森林水文学 樹木学 自然保護論 アジア生物環境学 森林生態圏管理学 自然環境学汎論 |
選択必修と合わせて24以上 |
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応用生命科学課程
森林生態生理学森林生物科学専修 樹木医学 野生動物管理論 |
環境資源科学課程
森林環境資源科学専修
森林リモートセンシング
森林計測学 森林環境経済学 森林資源経済学 森林社会学 国際森林学 砂防工学 森林土木学 森林生産工学 景観解析 レクリエーション計画論 |
|||
専修 専門科目 |
必修 | 卒業論文 |
8 |
|
選択 必修 |
森林科学基礎実習Ⅰ
森林科学基礎実習Ⅱ 森林科学基礎実習Ⅲ 森林科学基礎実習Ⅳ |
6以上 |
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選択 |
森林経理学実習
森林土壌学実験 森林政策学演習 森林利用学実習 森林風景計画実習 森林生物科学実験 森林科学総合実習 |
選択必修と合わせて10以上 |
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農学 展開科目 |
選択 |
食と人間
食と健康システム演習 バイオマス利用研究特論 生物配列解析基礎 ゲノム情報解析基礎 バイオスタティスティクス基礎論 構造バイオインフォマティクス基礎 フードクリエーションサイエンス フロンティアライフサイエンス 生態統計学 サイエンスコミュニケーション サイエンスコミュニケーション演習 自然再生事業モニタリング実習 農学現象の数理科学的理解 ワン・アーソロジーⅠ ワン・アーソロジーⅡ ワン・アーソロジーⅢ Basics for Science Communication in English |
学生生活
学ぶ
進学決定後、2年生のA1タームから農学部の専門科目の受講を始めます。3年生になってから森林科学の本格的な講義や実習が始まります。演習林で開講される数多くの現地実習は、森林科学でしか味わえないカリキュラムです。実習の作業終了後には、教員や仲間らと一緒に楽しく交流し、議論する親睦会が自然発生的に始まります。また、3年生のSPタームの泊まり掛けの実習では、その前後に旅行の予定を組む学生も多く、これらの一連の経験は卒業後にも忘れられない懐かしい思い出になります。
決める
3年生の秋、各自の興味に応じて、卒業論文の指導を受ける研究室を決めます。そこでは、専門的な研究が始まるとともに、先輩や教員との議論を通して社会・人生など様々なことを学ぶ機会があります。
遊ぶ
森林科学関連の教職員や学生で構成される「東大林学会」では、ソフトボール大会やスキー講習などさまざまなイベントが開催され、参加者同士が親睦を深めます。また、4年生は五月祭で植木市と称して、実習で育てた苗木などを販売します。
行事・野外実習スケジュール
2年
9月 |
進学選択 進学予定者へのガイダンス |
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3年
4月 |
進学者ガイダンス 歓迎会 森林科学基礎実習I(田無演習林) |
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5月 | 五月祭 |
6月 |
森林科学基礎実習Ⅰ(千葉演習林) 研究交流会 |
7月 | 森林科学基礎実習Ⅲ(秩父演習林) |
8月 | 森林科学基礎実習Ⅳ(生態水文学研究所・富士癒しの森研究所・群馬県) |
9月 |
森林科学総合実習(北海道演習林) ソフトボール大会 |
10月 |
森林風景計画実習(富士癒しの森研究所) 研究室ガイダンス |
11月 |
研究室決定 森林政策学演習(富士癒しの森研究所) |
1月 | 森林土壌学実験(樹芸研究所) |
2月 | スキー講習 |
3月 | 歓送会 |
4年
4月 | 歓迎会 |
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5月 |
森林経理学実習(千葉演習林) 五月祭 |
6月 |
大学院生募集公開ガイダンス 研究交流会 |
8月 | 大学院入学試験 |
9月 | ソフトボール大会 |
2月 |
卒業論文提出・発表 スキー講習 |
3月 |
卒業式 歓送会 |
よくある質問
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授業・実習について