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  長谷川 学
林野庁 (平成22年修了)

私は昔から山が好きであちこち登っていましたが、森林科学専攻に足を踏み入れたきっかけは、実は教養学部で受けた景観の授業に感銘を受けたことでした。大学院では森林風致計画学研究室にて、森林のみならず都市空間まで含め景観、観光、公園、自然保護など人と自然の関わりについて幅広く学んできましたが、林野庁職員となった現在はその経験が大いに活かされていると思います。

森林とひとことで言っても、森林資源管理、治山治水、生態系保全、木材・住宅産業、バイオマスエネルギー、自然公園、グリーンツーリズム、まちづくりなど、また国外では適切な森林管理や地球環境問題解決のための国際的スキームに至るまで、社会の本当に様々な場面で関わっています。斜陽産業と言われていた日本の林業も、いまや成長産業のひとつとして注目され、持続可能な地域社会を形成する上でも重要な位置づけとなっています。もちろん課題も多くありますが、これからの可能性に満ちている分野です。

森が好き、街が好き、旅が好きな私としては大変面白い、やりがいのある仕事と感じています。森を歩き、ふと気づいた小さな事柄が社会を変えていくヒントとなるような、そんな森林科学の分野で皆さんも可能性を広げてみませんか。


  加藤 麻理子
環境省 (平成16年修了)

私が森林科学専攻にすすむきっかけになったのは、学生時代に屋久島を訪れたことでした。世界遺産として有名な場所ですが、島という環境固有の生態系の面白さ、1000年単位の歴史をもつ屋久杉、林業の関わり、島の人々の暮らし、観光の隆盛など、一つの島で様々な側面を見ることができて色々と考えるきっかけになりました。

それ以降、国内や海外各地の色々な場所を見に行きましたが、たくさんの素敵な風景に出会えるだけでなく、とてもバラエティの富んだ人たちに出会うことができるのが、森林科学など自然環境分野の魅力だと思います。私は現在も自然環境分野に関する仕事をしていますが、職場の人々や業務で会う方々が、皆それぞれ自分の考え方をしっかり持っていておもしろく、活き活きとしている人が多いといつも感じます。様々な人や物事からいつも新鮮な刺激を受け、世の中には自分の思いもよらないようなものがたくさんあるのだと嬉しくなり、そしてまた次の好奇心につながっていくことが尽きません。

自分の得意分野を作り、好奇心でほかの色々なことに触れていく、そんな面白味を森林科学のフィールドで味わって欲しいと思います。


  竹添勝俊
長崎県庁 (平成20年修了)


全国7か所に設置された約32,000ヘクタールの広大な演習林。もともと生物分野に興味を持っていた私が森林科学に進んだのは、これら演習林での実習に強く惹かれたからでした。世界では陸地面積の約3割、日本では陸地面積の約7割を森林が占めており、森林というフィールドにはさまざまな学問の対象が存在するといえます。森林科学は、生物学、生態学、工学、経済学、社会学など幅広い学問分野を包含しています。

私は、森林科学を学び始めて、林業や森林経営に対する興味が次第に強くなったため、森林経理学研究室に所属して大学院修士課程までお世話になりました。もし現時点ではっきりした興味を持てないでいる方でも、森林科学の各種の講義や演習林での実習を通して何かしら興味を見つけ出すことができるのではないでしょうか。その興味を学問として講究できる懐の深さが森林科学にはあると思います。

現在、私は出身地である長崎県の林業職の職員として働いています。大学時代に学んだことを活かして森林というフィールドで働けることにやり甲斐を感じています。それでは、多くの方が森林科学に進まれることを心からお待ちしています。



  天田(安藤) 葉
長野県庁 (平成13年修了)

これを今ご覧になっている皆さんは、どのような形で森林科学に興味を持たれたのでしょうか?環境問題への関心から、それとも林業や自然に関わる仕事がしたくて、といった理由でしょうか? 「森羅万象」という言葉があるように、森林にまつわる事象は幅広い分野に及びますが、森林を扱う仕事はそれぞれの分野での専門性が求められる一方で、様々な視点から森林を捉える総合性も求められる点が特徴であり、魅力でもあるのではないかと思います。

現在私は長野県の現地機関で主に森林整備事業に携わっています。都道府県の林務担当部局が行う仕事は他にも色々な専門的分野がありますが、地域の方々から森林の専門家として信頼されるためには、やはり総合的な知識や技術が必要だと感じます。その点では、専攻で一通り学んだことが役に立っていることもあれば、もっと真面目に勉強しておけばよかったと後悔する事も少なくありません。(もちろん、就職してから仕事の中で学ぶことも多いです。)難しい課題も多いですが、多くの人が森林の重要性を認識している今、解決の種はあちこちに転がっているはず、、、と考えるとき、森林科学の持つ総合性がやはり色々な可能性を秘めているように思います。


  関 信一
森林総合研究所 九州支所 (平成5年卒業)

卒業して10年ほどになる。やっと専門分野の勉強が始まった森林科学専攻での生活は新鮮で、様々な実習、演習林での合宿生活など印象に残っている事は多い。当時は森林動物学研究室で、シジュウカラという小鳥の繁殖と餌との関係をテーマに研究していた。春のフィールドワークのシーズンには、大学に顔を出すのは週に1度ほど、あとは高尾の山にこもって鳥を観察して過ごした。今まで気づかなかった発見が多く、とても楽しい時間だった。

その反面で、失敗したら翌年までデータの取り直しが出来ない難しさ、「隣の部屋に先生がいてくれるわけではない」難しさ、など研究者の卵には厳しい面もあった。卒業後は林野庁系の研究所(森林総合研究所)で鳥の研究を続けている。今のフィールドは南西諸島、アカヒゲやカラスバトなどの希少鳥類の生態研究が主なテーマである。調査地やテーマは変わっても、双眼鏡と野帳を手に一人森の中で過ごす楽しさ、難しさは、学生時代に高尾の山で過ごしていた時と変わらない様に思う。


  村松 和人
王子製紙 (平成13年修了)


今思えば「何となく山が好き」という理由で森林科学を専攻しましたが、その後この学問が想像を超えた広がりをもっていることに驚き、フィールドでの実習では「こんな世界があったのか」と感動を覚えたことを思い出します。少しでも森林に興味を持っている方は、きっと面白い世界に出会えるはずです。更に研究を進めたいと希望する方には、自分の興味を深め、限界に挑戦することができるでしょう。私は造林学研究室に所属していました。当時研究テーマに真剣に取り組むことで得られた思考・思想は、それまでの「勉強」とは全く性質のことなるものであり、研究からプライベートまでとことん語ったことで築かれた関係は、これからも一生続くものと確信しています。

現在私は製紙会社に勤務しています。私たちは原料確保を目的として世界各国で植林を行っており、今後調達原料における植林木の比率を増加させていく方針です。現地事業を管理していく上で育種や造林技術に関する知識は必要不可欠ですし、持続的に事業を行っていくためには地域とのつながりを考えていかなければなりません。森林の機能に対する期待が世界的に高まる中で今後森林経営を行っていくためには、森林や環境、社会に関する知識を更に身につけなければならないと感じています。



  吉田 斉正
JR東日本 (平成13年卒業)

私が森林科学を希望した理由を思い出してみると、自然科学に興味があり、実習が多く体験を通じて学ぶことが出来る点に魅力を感じたからです。実際、演習林での実習やタイの熱帯季節林での研究を通じて、森林科学の面白さ、フィールドワークの重要性を学ぶことができました。

現在、私は鉄道の安全を守る防災の仕事に携わっています。鉄道における自然災害には土砂崩壊、落石など森林地から発生するものが少なくありません。これらの災害を防ぐには日頃の検査が重要であり、学生時代に培ったフィールドワークの経験が生かされています。また、吹雪や雪崩対策として鉄道林が大きな役割を担っており、昔から鉄道の安全と森林との間には深いつながりがあるのです。そのため、砂防で学んだ知識はもちろん森林科学全般で学んだことがいま非常に役にたっているのです。

森林科学では実習で同期と寝食を共にする時間が多いのも特徴の1つです。そのため、卒業した今でも学生時代と変わらぬ交流を持ち続けられていることが、私の中で財産となっています。


  大崎 学
宝酒造株式会社 (平成18年卒業)


幼少時代から実家の裏山を駆け回り、時には山菜採りやキノコ狩りを楽しんでいた私にとって、森林科学は自然と惹かれる学問であり進学を決めました。


学部時代を振り返り、真っ先に思い出されるのは、広大なフィールドで行われた実習の数々です。千葉・秩父・北海道など全国各地にある演習林で、広大な自然に生きる動植物を目の当たりにし、非常に感動を覚えました。そして実習の夜には、広大な自然に囲まれて飲むお酒の奥深い味に、感動を覚えたように思います(笑)。
研究室は森林植物学研究室に所属し、大学院修士課程まで進みました。卒業論文、修士論文ともいわゆるキノコについてのテーマを選び、森林における菌の果たす役割の重要性について学ぶことが出来ました。

そして現在、私は酒造メーカーの研究部門で働いていますが、お酒の原料となる穀物や、お酒を造るのに欠かせない麹菌や酵母といった微生物に関する研究業務を進めていると、森林科学の研究対象である樹木やキノコについての知識が活きる場面が意外にもあることに気付きます。そんな時、学生時代にもっと真面目に勉強しておけば良かったという思いに駆られたりする一方で、森林科学で学んだことが仕事の中にも活かされているということを実感します。



  小倉 和志
伊藤忠商事 (平成8年卒業)

学生時分、研究室の飲み会には積極的に参加するも卒論は遅れに遅れ、先生にはかなりご迷惑を掛けました。現在、総合商社に勤務し世界に伍して仕事をすると同時に、日々の客先訪問、デスクワークに奮闘する毎日。

世界的な視野と同時に現場主義が求められる。地球規模の環境問題を考える一方、フィールドワーク重視の森林科学専攻での経験が活きています。大学で木材貿易の講義を受けた際、異国の地で木材を買付ける自分の姿が思い浮かび、天職はこれだ!と思い込み商社を志望しました。現在、北米の住宅資材事業やブラジルの紙パルプ事業の戦略策定に携っており、森林資源を活かし人々の豊かな住生活に関わっているかと考えるとForester冥利に尽きます。

卒業させてくれた恩師を思うと本郷に足を向けては寝られない毎日ですが、社会に揉まれて自分も少しは成長したかなぁ、なんて。おっと、いけない。そんな悠長なことも言ってられない。
明日もバリバリ働きまっせ。


  吉里啓一郎
九州電力 (平成20年修了)


熊本の豊かな森林に囲まれて育った経験や、それに対する感謝の気持ちから、森林科学に志しました。実習等で実物を見たり、現象を目の当たりにするところから学問や研究が広がっていくというスタイルが、私の気質に合っていたと思います。

森林科学を専攻したことで、森林が持つ多様な機能を知り、人が森林にどのような影響を与え、また人が森林を利用することでどのような価値を得られるかを学ぶことができました。社会に出てからも、大学で学んだことを話すと、興味深く聞いてくれる人達がたくさんいて、人に森林の尊さを伝えたり、一緒に考えたりできることは、私の喜びの一つです。

私が勤めている九州電力は、電気の安定供給を通して、九州の生活や社会に役立てるよう努力しています。一方で、エネルギー産業に携わる事業者として、地球環境問題や資源エネルギーの問題と密接に関わっており、どう対応していくかが大きな課題になっています。そのような中で、森林科学専攻で学んだ「資源の利用と環境保全の両立を目指す精神」を持って仕事に取り組むことが、林学OBとしての私の使命だと考えています。



  杉崎 友是
日本工営 (平成14年修了)

現在私は、地すべりや崩壊といった土砂災害を対象とした防災にかかわる仕事に携わっております。大地に生じた微細な変状を手がかりに、甚大な被害をもたらす土砂災害のメカニズムを考察し、災害を防止する手段を検討するなかで、森林科学専攻での経験が大いに役立っています。なぜなら・・・

森林科学専攻では、数々の講義と現地実習を履修します。林内に繁茂する植物の葉っぱ1枚・渓流に堆積した石の裏で蠢く小虫の1匹といったミクロな物から、1本の木が集まって形成された森林が重要な役割を担う大気水循環・1塊の土砂の集合体として莫大なエネルギーを生じる土石流といったマスなものまでを「何でも御座れ」で学習・体験することが出来ます。これらを通して、小さな事象に気付き注視する探求心から、物事の全体を広い視野で捉える思考手法までを、バランス良く身に付けることが出来ました(言い過ぎか?)。


  安達 寛朗
財団法人JTB (平成13年卒業)

みなさん、こんにちは。僕が在籍した森林風致の一番の特徴は、フィールドが日々の生活そのものということだと思います。例えば、「この大きな木、なんだかいいなぁ」というほんわかした気持ちや、「俺の生活に緑はいらねぇ!」というアナーキーな感覚から学問が出発します。

ただ、一番の難関はそれらの感覚や疑問に自ら気づけるかどうかです。当然のこととして過ぎていく日常に対して常に問題意識を持つのは大変です。また、自分なりの問題意識が見つかっても、次はそれを人が納得するように客観的に組み立てねばなりません。

森林風致では、極論すればこの一連の作業しかしません。(というか、他に何も覚えてません・・・。)でも、何気ない日常に対して自分なりの問いを設定し客観的に検証する力、これは社会に対して能動的に関っていく上で、最も大切な力だと思います。これは森林風致だけでなく、森林科学全体に通じる部分でもあります。森林科学でこの力を鍛えれば、きっと社会のどんな場面でも通用しますよ!


  佐々木 聡子
SGSジャパン 森林認証プロジェクトチーム (平成13年修了)

広大な演習林に惹かれて森林科学科を選択し、期待通り、演習林での実習では思う存分森林を満喫できました。もともと自然や森林が好きでしたが、樹木、動物、土、水、そして人間など森林に関わる様々な分野について、それぞれの超一流の先生方から直接教えて頂く非常に貴重な機会を得て、より深く森林について考え理解できたのではないかと思います。

大学4年生からは森林経理学研究室に所属し、「持続可能な森林経営」のキーワードの下で修了まで勉強しました。成長に時間がかかる樹木が対象であるため、当然50年先、100年先を見据えた考え方を先生、先輩方から叩き込まれました。修了後、民間企業に就職し、そのような長期的視野から物事を考えられる人は一般的には稀であるということをあらためて実感しました。ですが、環境問題を始めとする現代社会の様々な矛盾を解決するヒントが、そんな森林的な思考の中にあるのではないでしょうか?

こんな素晴らしい学科はまたとありませんので、多くの方が選択されることを卒業生の一人として期待しています。


  高橋 創
日本製紙 (平成19年修了)

ただ漠然と環境問題に興味があるからという理由で進学した森林科学専攻ですが、素晴らしい体験をする事ができました。

森林科学専攻では、日本各地に点在する大自然に囲まれた演習林を調査フィールドとし、スケールの大きな研究をすることができます。学部3年時の演習林実習ではクラス全員で東京から離れた演習林に遠征し、野山を1日中駆け回り実習を行います。疲れ果てて戻ってきた後の晩ごはんとお酒の味は格別なものでした。また、クラスメートと同じ釜の飯を食べ、苦楽を(ほとんど楽しい思い出ばかりですが)共にできたことは、今でも素晴らしい思い出として私の中に残っています。

現在、私は製紙メーカーで働いています。大学時代に学んだ森林科学の知識を生かし、紙の原料である樹木の生育や施業に関する研究をしています。大学時代の知識が生かせる仕事に就けたことはとても幸せであると感じ、森林科学で私を育ててくださった先生方への感謝の気持ちと共に、日々仕事に励んでおります。

進振りは人生の大きな岐路となります。学生の皆さんが、自分に悔いの残らないような選択ができるよう願っております。


  小松 隆平
森永乳業(平成24年修了)

森林科学の魅力といえば、何よりもその懐の深さにあると言えるでしょう。生物学や機械工学、文献調査から景観の解析まで、あらゆる角度で森林という巨大な対象に切り込んでいく多彩な授業。興味に合わせた選択ができる自由度の高いカリキュラム。同期や先輩・先生方と野外で汗を流し、酒を酌み交わす演習林での野外実習。一貫して、接する学問分野の広さ、接する人の多さとその深さを大事にする考え方に支えられた森林科学での生活は、ともすれば研究対象に意識が集中しがちな専門課程においても、視野を広く持つことの大切さを教えてくれました。

私は森林科学を修了後、大学での専門分野と関係の無い進路を選択しました。一般的には、社会に出た後に大学での学びを生かすことができる機会は少ないと思いますが、ここでもさすが森林科学の懐の深さというべきか、今でも休日に山登りをしたり、きのこ狩りをしたりと、私は森の魅力を存分に味わうことができています。もちろん、自然に触れるのは誰にでもできることですが、森林科学での生活を経て森との距離が縮まったからこそ今日の生活があるのは言うまでもありません。

日本の国土の2/3は森林に占められているのですから、森林をただの風景として見てしまうのではあまりに勿体無い。森林科学で勉強して、色々な側面から森林について知ることで、学生生活だけでなく、その後の人生も豊かなものになることと思います。


  宇部 真広
商工組合中央金庫(平成25年卒業)

文科三類に入ってみたものの、文系の専門科目にはあまり興味が湧かない。だったら思い切って理科系の分野に飛び込もう。そういえば自分、森だとか自然が好きだったな。そんな(やや短絡的な)考えから森林科学への進学を決めました。理科系の分野と言ったものの、林学は文理の垣根が低い、総合学習的な要素が強い学問であったと思います。生物学的要素はもちろん、工学的要素、社会学的要素、経済学的要素etc…。私は造林学研究室で、熱帯の樹木に関する研究を専攻しました。

一番思い出深いのは、演習林での実習。自分の足でデータを集め、分析したうえで一つの結果をアウトプットする作業からは、とてつもない達成感を味わえます。また卒業研究・卒論作成にあたっては、指導教員のもと論理構築の訓練を重ね、研究者としての論理の組立て方を学びました。今の仕事でも、顧客交渉等でこの力を発揮できていればいいなあと思います。

現在は中小企業向けの金融業務に携わっています。残念ながら、林学の知識が直接に仕事で活かされたことは今のところありませんが、いつかは森林に関わる産業の成長を、金融面で後押ししたいですね。


  飯塚(大塚) 潤子
東京チェンソーズ (平成20年卒業)

私が森林科学専修に進学したのは、もともと中高の頃から砂漠化や熱帯雨林の破壊といった環境問題に関心があったということ、その上で、教養学部時代に受けた授業の中で、「国内の森林が十分育っているが適切な間伐ができていない」といった趣旨のことを初めて知り、国内の森林問題に関心がシフトしたことがきっかけです。当時は環境への意識が高い人でも、「木を伐ることはよくないことだ」というような考えの人が多かった印象があります。卒論ではそういった自身の経験から、一般の人が森林について知り、森林にプラスとなる行動を取るにはどういったプロセスが必要かといった、思いっきり社会学の内容に取り組みました。理系の学部において、このように自分が関心をもった事象について自由に研究させてくださった先生方には大変感謝しています。

林学時代は本当に楽しい思い出ばかりでした。夏の北海道実習ではクラスメイトの自家用車に相乗りして一泊二日かけて富良野へ到着、途中で貴重な電車を逃した別のクラスメイトを拾ってあげたり…植物学実習では豪雨による落石発生のため、昼からみんなで食堂に集まり酒を飲んで過ごしたことや、原付で田無演習林まで通っていたら途中白バイに捕まったことも忘れられません。また、千葉の演習林ではヒルに対抗する技という、非常に実践的なことを学ぶことができました。本当に楽しいです。林学、オススメです。

今の私の職場は東京都檜原村にある林業事業体で、補助金を使った民有林での造林・育林作業や、社有林での素材生産、森林に関わるイベントの企画運営などです。大学を卒業後、国際見本市主催会社で4年の経験を経て林野庁の外郭団体にて1年間の契約社員、それから念願の今の会社に移りました。転職の際にもOBの皆様、研究室の仲間にはずいぶん相談させてもらいました。 大学時代が不真面目な学生でしたので、大学での学問が今の仕事で直接役に立っているかというとやや疑問ですが、大学時代になにか一つでも一生懸命取り組んだこと(私でいうと卒論)は、間違いなくのちの人生の財産となっています。


  星野 真有美
日本製紙 (平成21年修了)

私は2007年に別の学部を卒業してから、農学生命科学研究科の森林科学専攻を受験し林政学研究室で修士課程の2年間を過ごさせて頂きました。学部生時の研究室は化学系の研究室だったため、同じ実験であれば必ず同じ結果が出る再現性が基本であり、化学の緻密さ・面白さを存分に学ぶことができました。そんな全く畑違いの私が森林科学専攻に進学を決めたのは、木が成長するということ自体に古来変化はないにも関わらず、森林を取り巻く状況は常に人間側の事情で大きく変化してきたということに問題意識と興味を持ったことがきっかけでした。

修士課程で私の研究対象は林業事業体や行政などの「人間」に変わり、社会科学的なアプローチでは研究者によって全く異なる視点・切り口で様々な事実を浮き彫りにし、問題提起できるという点に非常に大きな魅力を感じるようになりました。大学院から進学した私ですが、森林科学専攻の多彩な授業や充実したフィールド実習を経て沢山の経験を積むことができ、また研究室の皆さんのフォローのおかげで大変充実した研究生活を送ることができました。また、「森林」をキーワードに集まったメンバーは非常に熱い方が多く、公私共に続く強いつながりを築くことができたことも私の財産です。就職した今でも、各方面での仲間たちの活躍が私の励みになっています。

学部からの進学だけでなく、大学院からの進学を検討されている方も是非勇気をもって飛び込んで頂ければと思います!


  小松 雅史
森林総合研究所 (平成20年修了)

学生時代、私はマツ材線虫病という線虫によって引き起こされるマツの病気について研究を行っていました。日本中のアカマツやクロマツを枯らしてしまう大変な病気ですが、乾燥などのストレスに強いとされているマツが、線虫に感染すると3、4週間で見事に枯れてしまうことに(不謹慎ながら)魅せられたのが研究を始めたきっかけです。ただ単に一つの病気を扱うにしても様々な切り口があります。私は線虫を感染させたマツの苗木を材料として、光合成を測ったり、マツの糖分を測定したり、傷害をうけたマツの細胞から出る電解質や傷害で影響を受けた樹液の表面張力を測ってみたり、線虫の入ったマツをスライスして細胞や線虫を顕微鏡観察したり、またマツ材線虫病が流行している森林で生態調査を行い、線虫とその運びやのカミキリの遺伝的な空間分布を調べてみたり、とずいぶんいろいろな事を経験させていただきました。その多くが形になったのかというと、?な部分もありますが、卒業後に樹木の光合成やオゾン吸収などのプロジェクトに関わることがあり、当時の経験がそのとき活かされたと思います。

現在では、森林総合研究所というところで、野生きのこや樹木の放射性セシウム汚染について調査を行い、種による違いや生態中の放射性セシウムの動態、低減のための対策などの研究に携わっています。森林は私のようななんとなく来た人間も優しく受け止めてくれる非常に懐の深い分野だと思います。興味を持たれた方は、是非幅広い研究から好きな事を見つけて取り組んでみてください。


  渡邊大地
山梨県庁 (平成24年卒業)
    

元々生物系の学問に興味があって理科U類に入ったはいいものの、特定の分野に強い興味がなく、進路を悩んでいたときにたまたま目に入ったのが、この森林科学の分野でした。この道に入った当初は、漠然と森林の動植物について学んでみたいという思いがありましたが、森林科学を学び、演習林で先人が森林という日々成長する資源をどうやって見定めてきたのかを追体験する中で、人が森林をどのように管理経営してきたかに興味を持つようになりました。

今、私は山梨県の林業技術職員として働いています。山梨県は独自の歴史を持った県有林があり、ある意味で一森林所有者ですので、森林科学で学んだ全てを活かす道がある、森林科学を学んだ者にとっては魅力的な職場です。この職に就いてから、寧ろ学生の頃より森林科学に対する興味は増しており、現場でも、机の上でも森林と格闘しながら毎日を過ごしています。

森林科学には、今山に対する思いがそれほどなくても、入ってから、自分でも思いもよらなかった視点から山を好きに思わせてくれる懐の深さがあります。進路に悩む学生の皆さんも、少しでも山のことに興味があれば、思い切ってこの道に飛び込んでみてください。
 
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 Department of Forest Science, The University of Tokyo